前号のタンナ島訪問記で一部をご紹介したユニウル・カスタムビレッジの追加版です。タンナ島最大の町、レナクルから車で10分程の山中にあり、伝統的な暮らしぶりを観光資源として活用している村の一つです。観光客は村の入り口で車を降り、案内役に引率されて山道を歩きながら、子供の遊びや食料の作り方、狩のやり方や火のおこし方などのデモンストレーションを見せてもらいいます。

村の広場に到着すると、まわりから村民が続々と集まり、やがて歌と踊りが始まります。観光客も参加するように誘われますが、この村の踊りは迫力がありすぎて、陽気なオーストラリア人たちもさすがに輪に加わるのをビビッたようでした。1時間半ほどのコースで、見学料の2,000円は安くないけれど、村興しへの賛助金と考えるべきでしょう。

村のたたずまい。観光客の到着は木鐸で知らせるものの、見物されながらの生活は大変だと思う。 村のたたずまい。観光客の到着は木鐸で知らせるものの、見物されながらの生活は大変だと思う。
ココナツクリームのおやつ。日本でも昔は食べ物を椎の葉に盛ったという。 柔らかい木と硬い棒を摺り合わせると、1分足らずで火をおこす事ができる。
ほら、点いただろう。 村中総出の踊り。本当に楽しそうに歌いながら踊る。
男達の踊りは地面を踏み鳴らして勇壮である。
おばあちゃんと孫も犬と一緒に踊る。 しばらく前までは、カスタムビレッジでは男はペニスケース、女性は腰ミノの正装だったというが、最近このようなスタイルになったようだ。子供だけは昔のまま。右手のオモチャは本物の山刀である。幼いときから生活必需品の刃物の使い方を身につけさせるようだ。